新刊の紹介。網羅的なものではなく、気がついた順で、河島の覚書程度のものです。
西洋古典関係のものが中心ですが、その他にも個人的に興味を持ったものをジャンルに関係なく掲載しています。
各書籍にはAmazonへのリンクが張ってありますので、詳細はそちらでご確認ください。
新刊についてはtwitterでも配信しています。
· 池田康男訳、アリストテレス『生成と消滅について (西洋古典叢書)』、京都大学学術出版会、2012/11/16
· 大西英文訳、ルーカーヌス『内乱――パルサリア(上) (岩波文庫)』、岩波書店、2012/11/17
ホメロス『イーリアス』『オデュッセイア』における直接的なセリフの考察
· Deborah Beck. Speech Presentation in Homeric Epic. U. of Texas Pr. 2012/11
· 納富信留(訳)、プラトン『ソクラテスの弁明 (光文社古典新訳文庫)』、光文社、2012
· 木曽明子(訳)、アイスキネス『弁論集 (西洋古典叢書)』、京都大学学術出版会、2012
· Erwin F. Cook. The Iliad (New Translations from Antiquity). Johns Hopkins U.P. 2012/09/20
ウェルギリウス『アエネーイス』12巻の新しいコメンタリー
· Richard Tarrant. Virgil: Aeneid Book XII (Cambridge Greek and Latin Classics). Cambridge U.P. 2012
ホラーティウスのコメンタリーです
· R. Mayer. Horace: Odes Book I (Cambridge Greek and Latin Classics). Cambridge U.P. 2012
『イーリアス』のコメンタリー。
· E. Gowers. Horace: Satires Book I (Cambridge Greek and Latin Classics). Cambridge U.P. 2012
リーウィウス『ローマ建国以来の歴史』の訳です。
· リーウィウス、吉村忠典・小池和子(訳)『ローマ建国以来の歴史〈9〉第二次マケドニア戦争、東方諸戦役〈1〉 (西洋古典叢書)』、京都大学学術出版会、2012/05
新訳というわけではないのですが、しばらく絶版で手に入らなかったタキトゥス『同時代史』の訳です。
· タキトゥス、國原吉之助(訳)『同時代史 (ちくま学芸文庫)』筑摩書書房、2012
カエサル『類推論』の注釈書です。『類推論』は大部分が散逸している作品。
· A. Garcea. Caesar's De Analogia. Oxford U.P. 2012/04/30
中世ラテン文学のハンドブック。
前1世紀中頃から後2世紀前半の、ラテン文学の詩・歴史書に焦点を当てた論集。25の論文を収録。
· A. J. Woodman. From Poetry to History: Selected Papers. Oxford Univ Pr (Txt). 2012/3
ギリシア悲劇の新訳です。エウリピデス『アルケスティス』『メデイア』『ヘラクレスの子供たち』『ヒッポリュトス』を収録。
· エウリピデス、丹下和彦(訳)『悲劇全集1 (西洋古典叢書)』、京都大学学術出版会、2012
西洋古典学会の学会誌です。オウィディウス『変身物語』14巻のコメンタリーについて、私も書評を書いています。
· 日本西洋古典学会、『西洋古典学研究LX』、岩波書店、2012/03/24
【書店の案内文】
英雄アキレウスは何を食べていたか? アテネ市民は魚好きだった? ギリシアでも鰻は蒲焼き? ワインが水割りなのはなぜ? 二日酔いにはキャベツが効いたって本当?──食文化の名残を求めて広くギリシア古典を渉猟し,人類普遍の営みの描写に古代の人間観を読み解く.「食べる」人びとの姿に,古典が楽しくなる一冊.
· 丹下和彦、『食べるギリシア人——古典文学グルメ紀行 (岩波新書)』、岩波書店、2012/03
デモステネス弁論の新しいコメンタリー
タキトゥスの入門書
· R. Mayhew. Prodicus the Sophist: Text, Translation, and Commentary. Oxford U.P. 2012/01/15
アイスキュロス『アガメムノン』のコメンタリー。
· D.Raeburn, 他. The Agamemnon of Aeschylus: A Commentary for Students. Oxford U.P. 2012/01/13
西洋古典叢書から2冊
· 坂井建雄他訳、『解剖学論集 (西洋古典叢書)』、京都大学学術出版会、2011/12
後2世紀の医師が、サルの解剖をはじめとする実地の観察に基づき、先人らの知識に自らの発見を加えて著わした、伝存するなかでは最古とも言える解剖学書。骨、静・動脈、神経、嗅覚器、子宮、筋などが扱われ、古代における解剖学の状況を知るうえで恰好の資料であると同時に、近代医学の出発に及ぼした影響の点でも興味深い。本邦初訳。
· ディオン・クリュソストモス、内田次信訳『トロイア陥落せず: 弁論集2 (西洋古典叢書)』、京都大学学術出版会、2012/02/14
著者ディオンは、ローマ帝政期に「黄金の口」の尊称を得たギリシア人弁論家。禁欲主義的な哲学に親しみ、当時としては異例にも奴隷制や神託の無用性を唱えた。本分冊には、彼が理想とする犬儒派の祖ディオゲネスを主人公に据えた数篇や、ホメロスを批判しつつトロイア戦伝説の再構築を目論んだ表題作などを収める。本邦初訳。(全6冊) (Amazonより)
ソフォクレスの悲劇に関する論集。
· S. Goldhill, 他. Sophocles and the Greek Tragic Tradition. Cambridge U.P. 2011
ギリシャ哲学と悲劇における憐れみと怖れ
古代のスポーツの歴史。ホメロスからビザンティンまで。
パピルスに書かれた写本を読むためのハンドブック。ペーパーバック版です。
· R. S. Bagnall. The Oxford Handbook of Papyrology (Oxford Handbooks). Oxford U.P. 2011
明けましておめでとうございます。今年も気がついた新刊をアップしていきます。よろしくお願い致します。